威鶴の瞳

占い師『柴崎依鶴』の仕事



「……は?え……は?」



明らかに今の言葉を信じていない、というより、理解出来ない様子。

むしろ、理解したくない。



「少なくとも、このままでは半年は姿を現さないでしょう」

「待てよ、だって、さっき居なくなったんすよ?ホントにさっきまで……」



これはまた……ただの迷子じゃない感じだな。

故意にいなくなった、もしくは事件性があるのかもしれない。



「すみません、もう少しお付き合い下さい」



私がそう言うと、彼は椅子に座った。

うん、了解してもらえたらしい。



そして私は、今度は彼の過去を覗く。

彼は眉をひそめ出した。

違和感を感じるタイプか……これは早く終わらせてしまおう。



まず流れて来た映像は、約30分ほど前、彼女といる映像。

仲が悪いわけではなさそう。

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