威鶴の瞳
それから少しして……離れた、彼女を店に残して、自分はタバコに。
そして戻ると、居なくなっていた。
周辺を探し、居ない事を確認し、迷子センターへ。
呼んで10分しても来ない。
……それから、管理している人と話し……一直線に私の所へ来た。
紹介されて来たのだろう。
……そして未来がダメだったから──。
一度、過去をさらに戻り、彼女がいた時間まで遡る。
──ここだ!
まっすぐ視線を向ける彼女の瞳を、じっと見つめ……私は、彼の過去を通して、彼女の記憶に移った。
その時点での彼女の記憶から、未来を探す。
本当に、ぼんやりとして見えにくい。
それでも、それから数分後、彼と一度別れて店に残された後を見ることが出来た。
あぁ、しんどい、疲れる。
過去から移動してまた違う人の未来を見るのは、とても目の裏辺りが痛くなる。
それでも、これは少しムチャをしてでも知る必要があると、確信し──当たった。