威鶴の瞳
「その事件は、BOMBでも依頼されているものだったから、この二人と組んで依頼を遂行しようということになった」
「あぁ、それで今回は四人か」
「そういうことだ」
トーマに簡単に説明したところで、ようやく今日の本題に入る準備が整った。
レインが俺に確認をする。
「そうしたら……威鶴、渡辺さん必要ある?」
「暫くは大丈夫です。今回は顔合わせだけで」
「わかったわ」
そう言うとレインは管理に連絡を入れ、案内人を呼び出した。
少しすると再び男が現れた。
渡辺春を出口まで連れて行く為に。
「よろしくお願いします」
渡辺春は最後に一言、そう言ってからこの部屋を出て行った。
「――さて、威鶴」
「そうですね……」
レインが言いたいことはわかる。
たぶん、能力の説明だ。