威鶴の瞳
「過去から──いや、接触してないんだったか……」
「悪い、写真だったから、そいつの過去には移れない」
チッと舌打ちをして二人を睨むトーマ。
いや、二人に否はない。
八つ当たりするな。
わけもわからず睨まれた二人は、その迫力に身をすくめる。
まぁ、トーマも元不良だし、怖いだろうな。
「トーマ」
「……悪い」
軽く注意する。
心配なのもわからなくはない。
だが八つ当たりは違うだろ。
今すべきことは、違うだろ。
「とりあえず、少しでも……目だけでもいい、誰かしら接触できれば俺が過去を探る事が出来るし、未来も見る事が出来る」
「すると……犯人が特定出来るわけか」
「犯人と、うまくいけば行方不明者の居場所も特定出来る」
「わお便利!」