威鶴の瞳


「言ったろ?ある意味強いってな」



トーマが八坂を見てそう言った。



「八坂さん!!」



ユーキは動けない。

TOPが最優先だからだ。



「八坂、今日は頼み事をしに来た」

「頼み事をする態度じゃないだろコレ!?」

「占いに付き合ってくれるだけでいいんです」

「だからさっきから何なんだよ占いって!?」



隙あらば暴れようとする腕を、ギリギリと締めつける。

八坂が暴れようとする以上、向き合って視線を合わせる事はむずかしい。



じり……ほんの少し聞こえた音を、俺は逃さない。



八坂が行動する前に、俺は八坂に膝カックンをして、そのまま座らせた。

一瞬何が起きたのか理解をしていない八坂は、ポカーンとした顔でまっすぐ前を見つめる。



「足技で攻撃しようったって、前兆でわかるんですから無駄ですよ」

「前兆って、お前一体……」

「おとなしくしてれば、すぐ終わる。抵抗するなら喉を潰す」


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