威鶴の瞳


「こえーわ!!」

「殺す気あるだろお前!?」



トーマまでもがツッコんで来た。



別に殺す気はさらさらない。

いつか言ったように、殺人鬼になるつもりもない。



ただ三途の川の橋をわたらない程度に痛みつけようと考えただけだ。



「で、どうする?協力するか、のど──」

「すりゃいんだろすりゃー!」



ヤケになったようなそんな声が、八坂のロから叫ばれた。



「そうか、助かる」



そう言ってパッと手を解放してやった。

さっきまで掴んでいた場所を見ると、指先1つ分、赤くなっていた。



それを見て、八坂も苦笑い。



「まだ殴られてた方が痛くなかったわ」

「少し力入れすぎたかもな」

「……」



そうか、そんなに痛くしてたか。

まぁ終わった事は気にしない。

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