教組の花嫁
15年前。199×年。
ときが中学1年生の頃。
中学1年生の小波は、東京の叔父の家で暮らしていた。
父親の弟である星野小太には、妻の広美と小学3年生の太郎の家族があった。
ある日、叔母は息子の太郎を連れて、一泊泊りで実家に帰ってしまった。
小波も一緒に行きたかったが、叔母には自分の気持ちを伝える事が出来なかった。
その日は、朝から何か不安で、小波は胸騒ぎを抑えることが出来なかった。
(叔父さんとは、二人きりにはなりたくない)
小波はそんな気持ちで一杯だった。
だから、小波は出来るだけ自分の部屋に早く引き上げて、鍵を掛けて眠るつもりでいた。
小波は急いで風呂に入り、髪をドライヤーで乾かし、部屋に戻ろうとした。