教組の花嫁
 
 小波は泣けるだけ泣いた。


 声を出して泣いていると、涙腺が緩み、小波の瞳から涙が自然と滴り落ちた。



 ポトン。ポトン。ポトン・・・。



 「ううっ、うううっ、ううううっ・・・」


 小波は泣きじゃくった。
 泣くしか、小波は叔父の虐待を止める術を知らなかった。



 「うわあ、ううっううっううっ・・・」


 「うわわあ~、うわわあ~・・・」


 「泣くのはやめろ」


 叔父が小波を叱り付けた。



 叔父が小波の涙を見た。
 叔父の欲望が萎えて行くのを、小波は身を竦めながらしっかりと意識していた。





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