教組の花嫁

 二人は泰子の家を出た。


 (今日は挨拶と言うより、妊娠の検査だったわ)


 小波はこんな感想を抱きながら自室に戻った。



 夕方、小波は日本庭園に散歩に行った。

 庭園をゆっくりと一周。

 部屋に戻る為に、小波がドアの鍵を開けていると、隣の部屋のドアが開いた。

 小波は部屋から出て来た女性に、急いで挨拶をした。


 「今日からここで暮らし始めた星野小波と言います。よろしくお願いします」


 小波が隣の住人に自己紹介をした。


 「私は立花まゆ。よろしく。わからない事があれば、何でも聞いてね」
 「ありがとうございます」


 隣の住民は30過ぎの可愛い人だった。







< 134 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop