教組の花嫁
「ステーキレストランに行って、和食が食いたくなったんじゃないか」
北河が、変な例えを使って小波との関係を説明した。
「あなたは和食か」
「そんなとこかな」
ほのかは、北河とほのかの関係をいま一度確認したかった。
今の会話で、やっとほのかは確信を持つ事が出来た。
(教祖様は、この年まで子が出来なかった訳だから、今さら出来る訳が無い。跡継ぎは北河の子に間違いないわ)
これが、ほのかの推理だ。
ほのかは、この推理に確信を持っていた。
「私行くわ。お金払っておいてね」
「払わさせる気か」
「今度埋め合わせするからね。時間が無いのよ。じゃね~」
ほのかは、新幹線に乗るため走ってホテルを出た。