教組の花嫁
カメラマンの北河は、ほのかの後を追って西宮へ。
ほのかと東京のホテルで会った日。
ほのかがトイレに行った隙に、北河はほのかの携帯電話を見た。
北河は、ほのかのメールを盗み見て西宮行きを決意したのだ。
携帯電話には日吉美和から、星野さんが教祖の跡継ぎを産んだ、と記されたメールが入っていた。
北河はホテル泉のラウンジから、ほのかに電話を入れた。
「もしもし、俺だ」
「あっ、私やけど」
ほのかが、驚いた声で電話に出た。