教組の花嫁
「やっと、見つけたわ」
小波は、この情報に賭けてみようと思った。
小波は、東京にいる頃から、入会金1000円、月会費2000円を払い、『命の泉』の会員になっていた。
会員証を警備係に見せると、小波は西宮市X町にある『命の泉』西宮本部に入った。
以前勤めていた東京の出版会社から、仕事が入らない限り、小波はこの場所で自発奉仕を行っている。
ここ何日かは、ホール横で小波は受付をしている。その前は、人を誘導する案内をしていた。
自発奉仕をするようになってから、小波は多くの顔見知りが出来た。そして、その人たちといろいろな雑談をするようになっていた。
その内のひとりから、小波は興味深い情報を入手する事ができた。