十四歳の夏 あんなことやあんなこと
あれは、ゴミオが前から好きな同級生だった。
その女の子もやはり、スクール水着とは違う水着を着ていた。
それを見つめるゴミオの表情は、口を半開きにして目だけ彼女を追っていた。
なんて情けない表情だと僕は、思ったが良く考えたら僕も同じ表情をしてるに違いないのだ。
ゴミオの頭の中では、あんなことやあんなことやあんなことしか想像されてないのが分かった。
プールの中から顔だけ出してゴミオを見ているとだんだん頭だけが膨らんで来てるように見えた。
僕は、プールからプールサイドのゴミオを見つめた。
ゴミオの頭は、確実に膨らんでいた。