ヤンキーなprince&天然なprincess
弘太side


お見合いの部屋で一人で相手の方を待っていた


気づいたら隣に親父が座っていた
「緊張してんのか?」
「してねぇよ」
「それならいいが…相手の方、かなり別嬪だぞ?ヘマすんなよ」
「わーってるよ」

別嬪?

つーかお見合いなのに写真もねぇし
名前すら知らねぇんだけど


「失礼します」
スーッと開く障子

視界に入ったのは
赤をベースにした蝶や菊の絵が書いてある可愛くてキレイな振り袖
甘い香が鼻をかする



「あ、…あ-!!!」


顔をあげると
そこにいたのは


「姫南ちゃ…ん?」




< 32 / 64 >

この作品をシェア

pagetop