ヤンキーなprince&天然なprincess
沈黙を壊すように口を開いた本城君
「久しぶり」
「うん…」
「つかさ、今日屋上行く階段のとこで逢ったの覚えてる?」
「え!?あれ本城君だったの?!」
「うん」
「…」
再びの沈黙になると思ったが
「庭に出てみようか」
と、言い出してくれて
2人て庭にでた
「姫南ちゃん、あの時ハンカチありがとな」
そう言って渡してくれたハンカチは
本城君がケンカで頬を切った時に渡したハンカチだった
「持っててくれたんだ…ありがと」
「…なんでさ“本城君”なの?昔は“弘太”って言ってたのに」
「だって…」
私の手を取り顔を近づけてきて
「また昔みたいに“弘太”って呼べよ」
耳元で甘い声で囁いた弘太は
なんだか艶やかだった
「///…っ!弘太…///」
「!…なんか、姫南ちゃん…やらしいな///」
「なっ!」
テメェの方がよっぽどやらしいよ!!!
「お見合いねぇ…正直、どうすか?姫南ちゃん的には」
いきなり悩み顔になった弘太
「…政略結婚でしょ?」
「まぁ、そうとも言えるけどさ」
「そう考えるとさ二つの財閥がくっ付いて、経済的に凄いのかもしれないけどさ…」
「やだ?」
「う~ん…迷うんだよね…」
「俺的には別にいいんだけどね」