第1章

別れ、そして出会い

放課後私は期待と不安を胸に抱きながら、拓也の許へ向かった。

拓也「沙羅!ごめんな?急に呼び出して。」
沙羅「拓也ぁ!!ぅん。どうしたの?こんな所で会うなんてww」
拓也「おぅ、あのさぁ、・・・。」
沙羅「何?」
拓也「俺、他に好きな奴ができたから、別れたい。」
沙羅「えっ?」
拓也「ごめんorz本当に悪いと思ってる。」
沙羅「なんで?悪いと思ってたら、こんな別れ話しなんてしないでしょ??」
拓也「ごめん・・。」
そう答える拓也は、悪いと思っていても、別れようとする意識がある。
拓也は、悩んだ末に出した答えだったのだろうか?

美咲「拓也!早く乗ってよ!!」
車の中から、知らない女性が拓也を呼んでいた。

拓也「おぅ!今行く。」
それに答える拓也は、なんだか、明るかった。

「沙羅、16年間ありがとな!楽しかった。じゃぁな。」

ありがとう?なぜ、ありがとうなの??拓也とはまだ、別れたくない。
だって、私は・・・・拓也の事が好きなのに?

「拓也、待って!!」そう叫ぶ私は、別れたくない一心で、叫んでいた。
だから、「うん。」とも言えなかった。「もぉ、会えないんだ」と思うと、涙が零れる。まだ、泣きたくないと思っていても、脳が判断して、涙を落として来る。
悲しい気持ち、初めて体験した。悲しくなると、こんなにも切なくなる。
もう、こんな気持ち、二度としたくない。
そう、私は誓った。

あれから、何時間ココに居て泣いてるのだろうか?わからない。

気がつけば隣に、優しそうな男が立っていた。
なんでだろ??知らない人なのに、すごく安心する。
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