??「なぁ、なんで泣きよるんかしらんけど、よかったら、俺に話してみんか?」
沙羅「・・・。聴いてくれるの?」
??「おぅ!てか、まず自己紹介してからな?!」そう言って、彼は、自己紹介をした。
??「紹介遅れてすまんな!俺は、速水健太。健康の健に太陽の太で、健太。君は?」
沙羅「私ゎ、横峰沙羅。沙羅って呼んで?ねぇ、どうして、優しくしてくれるの?」
健太「それはな、ドライブしてる途中で沙羅ちゃんの事が、気になったんや。やけん、休憩も兼ねて、少し付き添ってあげる事にしたんや。」
沙羅「そぅ・・・なんだ。ありがとう。」
健太「っで、本題やけど、沙羅は、何で泣きよったんや?」
沙羅「うん。聴いてくれる?さっき、16年も付き合った彼から、『好きな子が出来たから別れよ。』って言われたんだ。それでね、『ごめん』って言って、車に乗っていた女の人と、どっか行っちゃった・・・。」
健太「そっかぁ。長い事付きおうてたんやな。」
沙羅「うん。」
健太「その彼氏の名前教えてくれんか?」
沙羅「名前?名前は、拓也って言って、カッコイイ名前でしょ?!」
健太「拓也?」
沙羅「うん。そうだよ。」
健太「そっかぁ。ん?俺のダチにも、同じ名前が居るから、驚いたわ!」
沙羅「そうなんだ。」

健太「沙羅ちゃん、今まで座っとったけん、身体が冷えきっとるやろ?よかったら、俺んち来るか?」
沙羅「えっ?いいよ。そんなの・・・。迷惑だろうし。」
健太「俺が、えぇ言うてるんやから、来いよ!風邪引いても知らへんで??」
沙羅「うん。じゃぁ、遠慮なく上がらせて頂きます。」
健太「すぐ近くやけん、少し歩いてもらってもかまんか?」
沙羅「うん。」

こうして、私は、健ちゃんの家に行かしてもらった。
移動中私たちは、何も喋らず、黙々と歩いていた。

何時間前までは、ビービー泣いていた自分が、今となっては、泣き止んで、楽し時間を過ごしてる。しかも、今、初めて会ったばっかりなのに、健太さんの家にまでお邪魔するなんて。不思議だなぁー。
「健太さんは、優しいな。拓也だったらどうしてくれただろう?」と思ってしまう。
私がボッーとしていると、健ちゃんが、「沙羅ちゃん、着いたで!」と言ってくれた。
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