独りじゃないよ
朝友達に叩き起こされた。



「学校遅れるよー」

「ん……、起きるー」



顔を洗って化粧をしてリビングに向かった。


リビングに入ると、お味噌汁のいい香りがした。



「おはようございます」

「未亜ちゃん、おはよう。 遠慮せず食べてね」

「ありがとうございます。 頂きます」



友達のママに促されるまま、私は友達と並んで座り、テレビを見ながら朝ごはんをご馳走になった。



「昨日は大丈夫だった?」

「あーうん、大丈夫だったよ。 ありがとね」

「じゃあグッスリ眠れたんだね。 良かったぁ」



なんか言えなかった。


実は金縛りで起きちゃったなんて。


まぁ怖くなかったし、あれは金縛りじゃなかった事にしよう。


寧ろなんか癒されたし。



「ご馳走様でした」



食器をキッチンに運び、私たちは急いで家を出た。



「じゃあまたねぇー」

「うん、連絡するね!!」



学校が違う為、私たちは途中で別れた。





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