独りじゃないよ
私が言い合いした女性は、顎したまで伸びた髪に、色白でホッソリした女性だった。


可愛いというよりも綺麗系。


彼の携帯の画面に写っている女性と言い争った女性は同じ顔だった。



「彼女とは円満とは言わなくても、お互い納得して分かれたんだよね?」



彼といい感じになった時には、性格の不一致で彼女と別れたばかりだと聞いていた。


当時はそれを信じていたけど、彼女の登場で私は少し疑いを抱き始めていた。



「いや……うん、まぁ……」

「はっきりしてよ!!」

「……実はさ、未亜の事好きになっちゃったから、別れたんだよね……」



私の事を好きになってくれた事は有難い。


私も大好きですよ!!


でもそれじゃあ私が悪者じゃないのよ!!


元カノが文句の一つや二つ言いたくなるのも分かるよ。


寧ろ申し訳ない気もしてくる。


彼への気持ちが大きいからこそ、生き霊として私に文句を言ったわけだしね。


その事がきっかけかどうかはよく分かりませんが、私達は半年もしない内に終わりを告げました。


皆さん、幽霊よりも、生き霊の方が恐ろしいと言われますのでお気を付け下さい。





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