地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜


掛け声と共に振り下ろした刃は、易々と石に突き刺さり。

みるみるうちに亀裂が入ったその石は次の瞬間、


パキッ……


という小さな音と共に真っ二つに割れた。

石の断面から『鬼』の気配が空気へ熔けだし、霧散する。

それと同時に、見開いていた男の瞳から赤い光が消えた。

フッ…と体から力を抜き、その場に横たわった男からは、もう『鬼』の気配なんて感じない。


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