地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜



――天井も壁も、全てが土で覆われた、六畳くらいの空間。

窓はなく、明かりは天井からぶら下がった裸電球が一つのみで、

出入口といえば、私の正面にある古ぼけた扉だけ。

空気はヒンヤリと冷たく、手先が痺れる程。


そして鼻先に漂うのは――土と、【鬼】の匂い。


それら全てを踏まえて、考えられる場所といえば――…


「地下……?」


…――そんなところだろうか。



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