地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
「………痛っ」
ぶち、という音と共に数本の前髪が千切れた。
思わず顔を歪めた私を、芽有はつまらなさそうに見つめる。
そして。
「ねぇ…不思議に思わない?
霊力をぶつければ、一般人ですら霊力を得られるのに
どうして『忌み子』なんてものが存在するのか」
放たれた、その言葉は
「『忌み子』は、人に忌まれる子供なんかじゃない。
何をどうあがいても、霊力を得ることのできない…使えない子供。
―――『鬼狩り』の力そのものに嫌われた子供こそが、『忌み子』の本当の意味よ」
強い衝撃を、私に与えた。