地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
「……………!!」
思わず息を呑んだ私に、「それだけじゃないわ」と吐き捨てるように言う芽有。
私の髪を掴んだままの手にギリ…と力を込めると
・・・・
「親も、愛も、霊力すらも…私から奪っていった
――全部ぜんぶ、お前のせいだ」
そう言いながら、私の髪は強い力で引っ張られ――…刹那。
「――芽有」
ギィ…、と扉の軋む耳障りな音と共に
一人の男性が部屋の中へと入ってきた。