地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
「「「「「っ!?」」」」」
強烈な風に誰もが立ち尽くす中、強い光を瞳に秘めてその場に立っているのは――お兄とお姉。
霊力を吸収する事もされる事も…全て無視して、妹のために力を振るった二人の視線の先には
「………ちっ」
私の背後で舌打ちする、おじいちゃんの姿があった。
その顔は醜く歪んでおり
「なぜ阻止するんだ?二人共。…その『道具』にはもう用は無い、わしの【核】を返してもらっても良いじゃろうに」
――そのしわがれた声は、私の心の奥深くを突き刺す。