地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
「うん。ありがとう」
私は笑顔を作ってそう返すと、頭の上に置かれた龍真の手に自分の手をを重ねた。
そして、その温もりを十分に感じてから――…
「……兄ちゃん!」
反撃の火蓋を、自分の手で切って落とした。
私の声を聞いた兄ちゃんは、こちらを見て小さく笑うとズボンのポケットから符を取り出し――
「ぅ、ぉぉぉおおおおおお!」
全霊力を、その符に集中させ始める。
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