地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜




「うん。ありがとう」



私は笑顔を作ってそう返すと、頭の上に置かれた龍真の手に自分の手をを重ねた。


そして、その温もりを十分に感じてから――…



「……兄ちゃん!」



反撃の火蓋を、自分の手で切って落とした。


私の声を聞いた兄ちゃんは、こちらを見て小さく笑うとズボンのポケットから符を取り出し――



「ぅ、ぉぉぉおおおおおお!」



全霊力を、その符に集中させ始める。




< 468 / 514 >

この作品をシェア

pagetop