地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜




「ッ!」



強い霊力の塊が私の身体にぶつかり、強い風と閃光を撒き散らす。


それと同時に、先程まで動かし辛かった手足の感覚が急速に戻ってきて、その違和感に思わず眉をしかめる――けれど。



「倒れる、訳には……っ!」



私は一生懸命その場に踏ん張ると、兄ちゃんが渡してくれた霊力の全てを受け入れた。


視界の隅で、黒ずんでいた私の霊力が急速に赤色に戻ったのを確認して…私は顔を上げる。




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