地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
「――本当は、分かってたんだ
おじいちゃんの霊力を吸い切ったら最後――私に、【核】を作り出せる程の力が残らない事を」
そう呟いて、グッと刀の柄を握りしめた。
そして。
「霊力を吸い続ける人形なんて、この世にいたら迷惑だもん。
みんな、今までありがとう―――大好きだよ」
そんな言葉と共に、小さく微笑んで。
ずぶっ、
という濡れた音と共に
私は
自分の左胸を
白銀の刃で貫いた。