地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜




「どうだ?調子は」


「うん、もう大丈夫だよ!」



そんなやり取りをしながら、ベッドサイドに置いてあった椅子に座る。


そして、上体を起こした神無の体をぎゅっ…と抱きしめた。



「あ、あぅぅっ!」



神無が真っ赤になって照れているのは分かっているが、その力を緩めようとは思わない。


――…『人守り』の剣で胸を刺し貫いたはずなのに、神無の身体は無傷のままだった。


その原因はイマイチ良く分かっていないのだが、『人守り』の当主曰く



『私達の霊力の源は人間の【感情】。それも、なにか関係しているかもしれませんね』



だそうだ。




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