地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
――神無が意識不明になった、その後。
神無に【核】を全て吸い取られた祖父――鬼頭源治郎が、静かに息を引き取った。
昔、芽有を助けるために『鬼』を自分の身体の中に閉じ込めたと告白した彼は
元々体中を癌細胞に侵されており…もう長い命では無かったのだという。
『芽有…長い間、すまなかった』
―――幸せに。
死の間際、僅かな時間だけ正気に戻った彼が言い残した言葉は……それだけ。
そして今日…神無の叔母である国立茜さんが中心となり、葬儀が執り行われたという訳だ。
俺は、意識を回復したばかりの神無に頼まれ、代わりに葬儀へ出席した。