地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
Another Story―白の世界―
――気付けばそこは、真っ白な世界だった。
「……ふぇ?」
ふと目を開けた私こと鬼頭神無は、突然の事に訳がわからず……変な声を出してしまった。
……だって私、さっき『人守り』の剣で胸を突き刺して――…
てっきり死んじゃうと、そう思ってたのに。
「は、はぅ……ここどこぉ!?」
訳が分からなくなった私は、思わず頭を抱えてうずくまった。
頭の中で色々な案がぐるぐると浮かんでは消え、最終的に
『そうか!きっと、ここは天国か何かなんだ!!だって白いもん!!』
なんて思ったその時……
「神無の…馬鹿ぁー!」
「ほぇぇえええっ!?」
突然、私は後ろから誰かに抱き着かれた。