地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜
「はぅ…そっ、かぁ……」
まだ少し信じられないけど、それなら霊樹があんなに大量の『霊力』を蓄えていた理由もわかる気がする。
納得して、頷いたその瞬間――真っ白な空間が、
ぐにゃり、
と崩れ始めた。
それと同時に、私の身体が少しずつ透け始めて――…
「な、なにっ!?」
驚いた私は自分の身体をギュッと抱きしめると、樹達の方を見た。
そして、
「神無…そろそろ、お別れだ」
静かな微笑を浮かべる彼等を見て、私は全てを悟った。