地味なあの子は鬼狩り少女3 〜深紅の瞳〜


『鬼頭 芽有』


そう書かれている筆跡のどれも、私の知ってる人――…

「かあさ、ん……?」

…――母さんの筆跡だったから。

……私は自分の部屋へ駆け、自分の母子手帳を持ってリビングへと駆け戻る。

それは、母さんの筆跡が残ってる唯一の物。

自然と震える手で、ページを一枚めくると……


『鬼頭 神無』


その書き方は、芽有の持っている手帳のものと完全に一緒だった。


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