“隣の不可思議くん”


彼女がきょろきょろと自分のことを探しているそんな様子を見ているだけで嬉しくなってしまうのは何故だろうか。


しばらくして、こちらに気づいたのかにっこりと笑顔を浮かべて近寄ってくる彼女を愛しいと思った。


「すみません、お待たせしてしまったでしょうか?」


申し訳なさそうに話す彼女に全然まっていないよと告げればほっとした様子で目の前の席に腰掛けた。



「この、怪我のことちゃんと話そうと思って・・。」


彼女は静かに頷いて俺の次の言葉を待っていた。



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