“隣の不可思議くん”
「彼女‥澄羅の名前知ってたんだ‥」
俺がそう口にすると兄2人はとても驚いていた。それもそのはずで、俺の言葉が意味することつまり彼女に身体を共有していることがバレたということだ。
「それ、珠希は‥?」
馨は首を横に振る。
「珠希には何も言ってない‥」
大樹はどこかほっとしたような表情だった。だが、秘密がバレてしまったことをすぐ言わなかったことを怒っているようであった。
「だが、何故すぐに言わなかった?」
「すぐに、言って何か解決してくれたの‥?珠希に知られたら彼女が傷つくだけだ‥」
くっ、何もできない悔しさに唇を噛み締める。