“隣の不可思議くん”



「馬鹿なこと言ってるのはわかってる‥でも、珠希にはこのこと言わないで‥」


頼むと下げたことのない頭を2人に向かって下げる。


「馨がそこまでするってよっぽどだよっ、ねっ大樹。まぁ、俺は恐いの御免だからお願いされても言わなかったけど。」


そう言いながら、馨の頭を優しく撫でる。そんな憎まれ口を叩きながらもなんだかんだ弟が大切であった。



「甲斐もそう言ってる、俺も何も聞いてない。」


不器用だけどなんだかんだ優しくしてくれる双子の兄。普段口にはしないが感謝している。



「ありがとう‥」


アイス一年分でいいよなんて言っている甲斐兄さんがなんだか頼もしく見えた。


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