“隣の不可思議くん”

神谷家と神大寺家



兄さん達に約束してもらった次の日、普段あまり鳴ることのない家の電話の音が家中に響き渡った。


家の電話は一切俺たちはとらない。というよりかは、”とれない“のだ。



「はい、もしもし神谷です。」


いつものように母さんが出る。
相手が見えないのに頭をぺこぺこ下げているということは彼女からの電話で間違いない。


それを、兄さん達も察しているのか何も話そうとはしなかった。数分の電話のやりとりは酷く長い時間に感じた。


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