貴方は私だけのスターでした…
いつも一緒で…
ジリリリリ、ジリリリリ…
いつも通りの目覚ましの音。
眠たいながらも目覚ましのスイッチを探す私。
スイッチを押してカーテンを開けに行く。
日差しを浴びながら思いっきり背伸びをする。
そして、窓際に置いてあるクマのぬいぐるみに
「おはよ…」と言う。
そう。私がいつもやる朝の習慣なのだ。
「奈美っ!お母さん先出かけるから、食器片付けておいてね!
それから、家の鍵ちゃんと掛けておくのよ!」
「うん、わかってるって…」
「じゃ、行ってきます!」
玄関から大きな声で叫んで飛び出して行ったお母さん。
時計を見たら、7時を指してた。
なんせお母さんはキャリアウーマンとゆうものらしい…
だから、朝早くから出かける。
私はいつも通りゆっくり出かける準備をしてた…のが
悪かった…。
「ヤバっ!遅刻するし!」
ゆっくりし過ぎてしまった…
一応私は公立の高校に通い、
チャリで15分歩きで30分の道のりだが、
運悪くチャリがパンクしてて走って行くはめになった。
「運わりぃよ…うち…」
そんなこと言いながら走っていたら、
後ろからチャリに乗ったアイツが来た。
「楠木~!お前マラソンでもして学校いくのか?」
「バーカっ!誰がそんなことするかっ!チャリが今乗れないだけだし。」
「だよな!ヘタレなお前がそんなことするはずねぇよなw」
「黙れ。そんなこと言う暇あったら後ろ乗せろよ!」
「えー、どうしよっかなー?」
「女の子には優しくっての知らないの?」
「お前って女の子か?男の間違えじゃ…」
「相当ウザイぞ…ウザ過ぎるぞ…」
「仕方ないなぁ~、優しい颯太くんが乗せてあげよう~」
「うわぁ~、こんなヤツに乗せてもらうのなんかヤになるけど、
仕方ない…我慢だ、うち!」
そんなこんなで今日1日が始まった。
さっきのナルシストな奴は尾川颯太。
私の幼馴染で小さいころから結構仲がよかった。
アイツはとてもフレンドリーで、おまけに
顔がよかった。
だから、よく女子に告白されたり、
バレンタインになるとチョコをたくさん持って帰って
きたりもしていた。
だけど、アイツは告白をOKしたことはなかった。
そして…私もいつ頃からだろうか…?
アイツのことを好きになり始めたのは…?