*曖昧模糊*






「・・・・・んでさ、俺飲んだらすぐ寝ちゃうからさ、

 でも、本当、あのとき寝たこと、後悔した」




「・・・・・・・・・」




「・・・・・まさか、雛を連れてくるなんて、思わなくて

 全然寝てて気付かなかったんだけど、なんとなく

 夢の中で、雛の声が聞こえる気がしてた」





・・・・・・・・それから

さっきのことを考えて、また胸が苦しくなった

少し力を入れてしまった手を

葵くんは握り返してくれた





「・・・・・・・それで、玄関で物音がして、

 まぁ、誰か帰るんだべ、くらいしか考えなくて

 12時くらいだったし、もう少し寝よう・・・

 っと思ったときに・・・・・・・・・」





「・・・・・・・・・」






「隣の部屋から声が聞こえた、

 たまに‘ 助けて ’って聞こえて

 亮平いないのに気付いて・・・・・・」





もう、どっちのかわからない手の汗がすごかった

あたしのなのか、葵くんのなのか


・・・・・・・でも、しっかりと握っていた



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