*曖昧模糊*







「・・・・・・・・・雛」




いつもの優しい声に幻聴かと思った

都合のいいように葵くんの声が聞こえるのかな?





「・・・・・・なぁ、雛」





でも、また聞こえた




「・・・・・?」




振り返るとさっきの場所に葵くんは立っていた

どうしたの?

月明かりに照らされた葵くん、綺麗

こんなときまでそんなこと思っちゃうなんて








「・・・・・・・・・飲まね?」



「え?」





予想外の言葉に何もいえない





「このまま部屋戻ってもなんか

 悲しいし・・・・・・・って思ってさ



 まぁ、雛が良ければでいんだけど」



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