あなた
「っ!・・・った・・・。」
ローファーで走ってるから、途中で引っかかって転んでしまった。
足はすこし皮がむけてて、ちょっと血がにじんでるくらい。
「・・・・どーしたの?」
背中から、声がした。
優しい、低めの声。
振り向くと、男の子が立っていた。
それが、私とあなたの出逢いだったね。
「、立てる?篠高だよね。
俺も、篠高だよ。」
「え、・・・あ、ほんとだ。」
彼は篠高の制服を着ていた。
太陽に反射して綺麗な金髪。
高い背。
整った顔。
優しそうな笑顔。
すこし不良っぽかったけど、優しそうだった。