想い出
「那穂って今まで彼氏とかいた?っていうかその前に、好きな人とかいた??」
『……いたよ…
3年くらい付き合った。でもわかれちゃったけどね…』
「なんかあったの?」
『…え?』
「いつも那穂は私たちと話してるときも、無理して笑ったりしてることがあった。悲しそうな笑顔をしてた。
だからなんかあったのかなぁって…もしかしてそのことが原因?」
『‥‥‥‥』
「別に話したくなかったらいいの。でも私たちは那穂の話を聞く準備はいつでも出来てるから。だから話せるのなら話してほしい……」
莉奈はあたしのエスパーかな‥‥
あたしの心の中は全部お見通し。
どんなに隠そうとしたって絶対にバレちゃうから。
『私の想い出話につき合ってくれる?』
莉奈になら言える気がした。
「もちろんだよ!」
『長くなるよ??』
「最後までちゃんと聞くよ」
『途中でうまく言えない事もあるかもよ?』
「がんばって聞くから」
『途中で話せなくなっちゃうかもょ?』
「話そうと思ってくれたことが嬉しいから、途中で話せなくなっても怒ったり責めたりはしないよ!」
『ありがとう…』
「こっちこそありがとう!」
『じゃあ、話すね……』
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