ぴゅあ ぶるー×Deep blue

「迷わなかった?」

「うん。ここへはよく来てるから」

「母上とだろ?一人は初めて。どう?緊張した?」

したに決まってる。

でも、言わない。

バカにされるから。

「荷物、それだけ?」

渚はあたしの手荷物を見て言った。

夏休み。

そのほとんどを、彼も住むおばさんの家にお世話になる。

なのに、あたしの荷物は、小さなリュックだけ。

中身は一日分の着替えと、パジャマ。

あとは、春休みにバイトした、おこづかい。


< 4 / 108 >

この作品をシェア

pagetop