眠り姫の唇
翌朝、聞き覚えのないアラームの音で瑠香は目覚める事になる。
「……………………は?」
ボサボサの髪に手を突っ込み、必死に状況を整理しようとするがうまく行かない。
ベッドはいつもよりやたらとふかふかで。
天井がやたらと綺麗で。
隣の男がやたらとセクシーで。
……。
瑠香は無言で自分が服を着ているかどうか確認した。
着てる…けど。
これまたやたらとデカい男物のスウェットで、下はなんとパンツだけ。
え、なにコレ。究極のグレーゾーン。
枕元の見覚えのない携帯をそっと開け、アラームを止める。
机に散らばるウイスキーとビール缶。
…何があった。思い出せ自分。