愛してんで
昂「何しとんねん。」
〔〔ビクゥッ!!〕〕
不意に聞こえた昂の言葉にも、6人は肩を震わす。
振り向くと、あっちとばかりに昂が示した指先を辿ると、空を見上げて溜め息を付く臣の姿があった。
昂「恋やって。」
ニヤリと妖しいく口元を上げ、昂は笑う。
隆「こっ、恋?!ムガッ…」
突然上げた隆太の口元を、大貴は塞ぐ。
シィーッ!!
みんなは口の前に、人差し指を立て、必死に口を横に引く。
その様子を見て、ブンブンと隆太は頭を縦に振った。
綾「{もしかして、2人とも?}」
奏「マジで?!」
シィーッ!!
奏は、顔の前でパチンッと両手を合わせた。
昂「{そぅやねん。昨日、お茶したカフェに働いてる子やって。}」
佳「ふぅ~ん。」
奏「{青春やねぇ~}」
昂「{ただな…}」
奏隆平大佳綾
「「{ただ?}」」
昂「{アイツら、同じ子に一目惚れしよったんよ}」
奏隆平大佳綾
「「えぇぇぇぇぇ!!」」
みんな、両手で口を覆ったが、2人は気付かず、目線は一点を見つめたままだった。