愛は魔法を超えるかも☆
「にゃ?」

一度振り向いてから、

黒猫になったビアンは颯爽と私たちの前を歩いていく。

「水越大地?ビアンについていけばいいの?」

「……」

「?そんなに行くの嫌なの?」

「詐欺だし…」

「何?」

「一目惚れだったのに…」

ははっ

「顔の割に性格悪くて乱暴者って?」

「あ…そこまでは…」

「それでもいいって、そこがいいって凪斗は言ってくれたんだ。

 顔なんかさ、判別するだけのためのものでしょ。


 ねえ、水越大地、一ヶ月後のあの日、

 あなたは、私と過ごした時そんなじゃなかった。

 出会った時間が違うって、こんなに人との向き合い方変わるものなの?

 今のあんたより、鼻持ちならなかったあの時のあんたの方が

 好きよ」

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