センセイと一緒【完】
四章
1.厳しい現実
12月中旬。
鈴菜は廊下に貼り出された期末テストの順位表を確認していた。
教科ごとに自分の順位を確認していく。
「……」
中間テストに比べて全体的に順位が下がっている。
鈴菜ははぁと息をついた。
今回はあまり勉強に集中できなかった。
当然と言えば当然の結果かもしれない。
来年は大学受験だ。
気持ちを切り替えて頑張らないといけない。
……そう思うのに……。
ふと教室の方を見ると、直樹がこちらに歩いてくるのが見えた。
視線が合いそうになり、慌てて顔を背ける。
鈴菜は逃げるように踵を返した。