センセイと一緒【完】
土曜日の午後。
鈴菜は進路調査票を片手に進路指導室へと向かっていた。
期末テストの結果をもとに今後の進路について担任と相談するためだ。
……気が重い。
「失礼します」
進路指導室の中は個室になっており、AからCの小さな部屋に分けられている。
……確かAだったような気がする。
とノックして中に入ると、柊史の姿が見えた。
「……森下か」
座れ、という柊史の指示に従い、鈴菜は柊史の向かいに腰を下ろした。
柊史は鈴菜の期末テストの結果表をざっと確認し、はぁと息をついた。
「前回より全体的に下がってるな」
「……」
「進路調査票を出せ」