センセイと一緒【完】
学級委員は基本的に期ごとに変わるが、2年B組の場合は直樹が委員長をずっと務めている。
生徒会長なこともあり『ついでだから』という感じで引き受けているらしい。
もともとこの手のものが好きなんだろうなと思いつつ、鈴菜はこくりと頷いた。
「うん、いいよ」
「よかった。……で、さっそくだけど。今日がいい? それとも明日?」
「うーん、明日はバイトだから今日がいいかな」
「了解。じゃあ放課後、よろしくね」
にこりと直樹は爽やかに笑い、鈴菜を見た。
鈴菜は内心ドキッとしながら次の授業の教科書を取り出した。
昔から和泉といたお蔭で美形に対してはそれなりに免疫があるものの、やはり直樹の笑顔を前にすると鈴菜はドギマギしてしまう。
ジャニースでも充分通用するレベルの顔に、文武両道、そして責任感が強く真面目で親切。
まさに王子様という感じだ。
隣になれた自分はラッキーとしか言いようがない。
……などと思いながら鈴菜は授業予定表を確認した。
次は生物だ。