センセイと一緒【完】




ふと参道の脇を見ると、古びた井戸がある。

井戸……。


『……くん、笛……聞かせて……』


笛……

そう、確か……

ここで、誰かが、笛を……


「……」


鈴菜は足を止め、首を振った。

……記憶の奥に沈んだ想い出。

断片的に思い出すものの、大事な部分が思い出せない。

鈴菜は考えながら、再びゆっくりと歩き出した。


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