センセイと一緒【完】
4.三学期開始
年が明けて初めての登校日。
昼休みが終わってすぐの、午後のLHRの時間。
鈴菜は自席に座り、教壇に立つ柊史の話を聞いていた。
「今日から三学期だ。三か月しかないが、早速今月からイベントが目白押しだ」
柊史は言いながらさらさらと黒板に書いていく。
「まずは校内模試。……年明け早々気の毒だが、ま、しょうがねぇな」
「……」
クラスに沈黙が満ちる。
柊史は気にした様子もなく、さらさらと書き続ける。
「で、来月は修学旅行だ。場所は沖縄」
桜羽南高校の修学旅行先は昔から沖縄と決まっている。
なぜかはわからないが、時期的なことも関係あるのだろう。
ちなみに鈴菜は沖縄に行ったことがない。
エメラルドグリーンの海、南国の果物、ゴーヤ……というイメージだが、実際はどうなのだろうか。